Classici giapponesi con furigana
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ちけむりてんめいじん
血煙天明陣
国枝 史郎
Leggi 血煙天明陣 (ちけむりてんめいじん) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 191.184 caratteri · 379 schermate
五
可愛さ余ってというあの感情、百倍の憎さで腰の刀を、思わず団八は引っこ抜いた。
五
「おや、妾を切る気かえ」
「あたりめえだアーッ」
と刀を振り上げた。
「命助けられた恩を忘れ、半土左衛門に綺麗だの、苦労してえだのとほざく汝、よしんば俺と一緒になっても、そのうち寝首ぐらい掻くだろう! いっそ未練の残らねえように、汝を殺して半土左衛門ともども、湖の底へ沈めてやる! そこで汝ら夫婦になれ!」
足を踏み出したが船がグラツキ、切りつけたがマトを外した。
そこへお吉は飛びかかった。
「田舎のワルの手前なんかに……」
「何を、ひきずり!」
「こうなる運さ!」
素早く団八の差し添えへ手をかけ、
「可哀そうだねえ」
「わーッ……わ、わ、わ、わッ」
「もう一抉り!」
タラタラと血!
脇腹から流して船板を染めた。
「ザンブリコッてね、大きな風呂さ!」
水音。
ヒラヒラと二度三度四度、水面へ団八の手の先が出て、船縁の辺で泳いだが、それもなくなると船の周囲には、水の輪が月影を揺るがせていた。
又助はニッと凄じく笑い、のっとばかりにかかろうとした。
とたんに、
「わッ」
と悲鳴をあげ、咽喉を抑えると飛び上がり、道場をキリキリとぶん廻ったが、やがてドッタリと床へ倒れ、二、三度左右へノタウッたが、すぐ手を拡げ足を延ばし、咽喉から血筋を床へ引き、凍ったように