Classici giapponesi con furigana
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ちけむりてんめいじん
血煙天明陣
国枝 史郎
Leggi 血煙天明陣 (ちけむりてんめいじん) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 191.184 caratteri · 379 schermate
六
庭下駄をつっかけさまよったが、
(従来お屋敷へ伺候して、いろいろお話を承ったが、それは風雅の話ばかりだった。今日はじめて殿の政治談を聞いた。……聞いて見れば! 聞いて見れば!)
貝十郎は渋面をした。
(自分では一摘み何金という、高価の香を焚きながら、百姓はいつまで、魯鈍でなければいけない、浪人は弾圧し狩り取れという! ……何んだかこう胸に詰まるものが出来たぞ)
不意に足を止め両手を合掌、胸へ二本の拇指を着け、グッと正面を凝視した。呼吸は正に止まっている。
堤宝山流の「十全」である。
僧慈音きわめて傑物、武技一切に通じていた。門下に中条兵庫之助あって、中条流を創始したが、門流に鐘捲自斎あって、鐘捲流を創始した。富田九郎右衛門の富田流、富田一放の一放流、長谷川宗喜の長谷川流、ことごとく慈音から出ているのである。
この慈音別格の門下に、堤山城守宝山あって、小具足および腰の廻り、すなわち捕り手組打ちの術を、夢想流竹内流とは自ら別に、創始してもって「堤宝山流」と称した。
宝山流の特色たるや、一、呼吸を重んずること、二、忍術を加味したこと、三、気合を尊んだこと! 剣禅を打して一丸とし、無刀、わずかに十手と縄もて、悪魔を擒縛するがごとく、悪人を縛し挫くにあった。