Classici giapponesi con furigana
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ちけむりてんめいじん
血煙天明陣
国枝 史郎
Leggi 血煙天明陣 (ちけむりてんめいじん) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 191.184 caratteri · 379 schermate
八
長い広い廊下によって、主屋と繋がれてはいたけれど、全く独立して立っている建物、外構えは純然たる和風ではあったが、内部の装飾は阿蘭陀渡りの、珍奇の品によってなされているところの、一宇の建物が八月二十七日の、星空の下に立っていた。
その前まで来た九十郎は、しばらく佇んで様子を窺った。
八
その建物の阿蘭陀部屋の中に、田沼意次と貝十郎とがいた。
「……そうか、うちこわしの暴徒どもが、わしのこの屋敷へ寄せて来るというのか。うむ、そうして破壊しようというのか。……ハッハッハッ、任せて置け」
たった今貝十郎が駆けつけて来て、そういう事情を話したのを、耳に入れた田沼意次としては――剛愎我慢の意次としては、何という捨て鉢の言葉であろう。そうして何んという容貌であろう。眼落ち窪み唇わななき、頬も一時にこけたようであり、顔色などは蒼白ではないか。
これには貝十郎も気を呑まれ、案外の思いをしたようであった。
「ふむ」と意次はいいつづけた。
「その煽動者が冬次郎※(感嘆符疑問符、1-8-78) ふむ、そうか、冬次郎か! ……彼奴の父親右近将監めは、生前俺を抑えつけ眼の上の瘤となしていたが、その忰の青二才めが、今度はわしに楯つくものと見える! ……計画的だな、一切のことが! ……田安、一ツ橋、清水の三卿、保科、桑名の親藩輩が、結託して