Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
ちけむりてんめいじん
血煙天明陣
国枝 史郎
Leggi 血煙天明陣 (ちけむりてんめいじん) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 191.184 caratteri · 379 schermate
「柳営より諸役人へ賜わるお料理、老中、若年寄はお湯漬けにてよろしく、お側衆、評定衆の面々は、一汁一菜香のものにて結構と、田沼様おきめ遊ばされました際に、お城坊主が作りました、勤倹令嘲笑の不届きの落首で」
「その通りじゃ、それがどうした?」
「田沼様おやりの一切合財を、非難いたします不都合を、殿に改めてお心に強く、お認め願いたく存じまして、お目にかけました次第にござります」
こういうと貝十郎は一膝さがり、畳へ手をついて一礼した。
(変だな)
と冬次郎は怪訝に思った。
(何んと思ってこの男、このようなことをいい出したのであろう?)で無言で見詰めやった。
「人物には表裏ござりまする」
貝十郎は熱をこめていった。
「裏ばかりを見られ攻められましたでは、いかなる人物もゆきたちませぬ。英才も才を施すに由なく、埋もれますでござりましょう」
「貝十郎」と冬次郎はいった。「そういう理窟はともかくとして、今さらそのようなわかりきったことを、冬次郎は改めていい出した存意、何んとも不思議それが聞きたい」
「は」
といったが貝十郎は、意味ありそうに冬次郎を見詰め、
「田沼様は窮鳥にござります」