Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
ちけむりてんめいじん
血煙天明陣
国枝 史郎
Leggi 血煙天明陣 (ちけむりてんめいじん) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 191.184 caratteri · 379 schermate
しかるに……」
と織江は若い女としては、驚くばかりにハッキリした態度と、いうことだけはことごとくいう、無用の遠慮は決してしないと、そういってでもいるような、まことにすがすがしい口調とで――しかし様子はいかにも恭しく、細い白い抜けるような頸を、前にこごめて伏し眼をし、膝の上に寂然と両手を置き、熊太郎に向かって語り出した。
「しかるに今より半年ほど前に、田沼主殿頭様ご用人、三浦作左衛門と申す人より――父事日頃三浦殿と、往来いたしておりましたれば、九州浪人臼杵九十郎と申す、鐘巻流の剣客を、紹介いたし参りました。それゆえやむを得ずしばらくの間、屋敷に止宿いたさせましたところ、主家へ仕官させよとの懇望、しかるにわが父申しますには、そなたは無類の使い手にて、われなど到底およぶべくもなく、江戸に多人数名剣士ありとも、そなたにおよぶもの幾人もあるまい。なれどもそなたの業の中に、邪道の剣とでもいうべきか、相手の足をなぐ一手あり、これ我れの与せざるところ、彼の一手さえ封じたならば、主君へご推挙いたすであろうと、このように九十郎に申しましたところ、九十郎せせら笑い申しますには、足をなぐは我れの得意、得意の業を封じられては、虎の爪を失うごとし、貴殿にご推挙願うまじと、わが家を立ち去り行きましたが、間もなく田沼様に取り入りましたか