Classici giapponesi con furigana
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ちけむりてんめいじん
血煙天明陣
国枝 史郎
Leggi 血煙天明陣 (ちけむりてんめいじん) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 191.184 caratteri · 379 schermate
斯流の奥義に達したる、十二神貝十郎いま構えた! 一念三界に通ずるという、まして況や身内の邪気をや、払うに何んの手間暇いろう! 自己の邪念を払うとともに、対者を遠あてにあてて倒す、両様の徳を具備したのが、この十全の法なのである。
「」と封じて精神集中、長く間を保って精神統一、――この心境持続の間は、壁を攀ずることも天井を渡ることも、いながら肉身空に向かって、数丈の高さに浮かぶことも、自由自在だといわれていた。
極まった瞬間「阿」と呼吸吐く!
刹那前方の鉄壁へ、穴を穿つことさえ出来るという。
今、貝十郎の呼吸極まった。
「阿!」
と瞬間呼吸を吐いた。
とたんに眼前の高塀の、向こうから悲鳴が聞こえた。
「しまった!」
と貝十郎は思わずいった。
(人をあてる気もなかったが、誰か塀外を通っていて、その人をあてて倒したそうな)
走って行って裏木戸を開けた。
村娘が一人倒れている。
走り寄って抱き起こし、
「娘!」
と背の辺をドンと打った。
「あッ」
「気づかれたか!」
「十二神の旦那アーッ」
「貴様は勘助!」
「堪忍してくだせえ!」
「さては汝、様子さぐりに……」
「お見遁がしを! ……十二神の旦那アーッ」