Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ちけむりてんめいじん

血煙天明陣

国枝 史郎

Leggi 血煙天明陣 (ちけむりてんめいじん) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 191.184 caratteri · 379 schermate

Aozora Bunko

これが彼をして石見を殺し、織江を田沼の生贄にするべく、策を施した理由なのであった。

が、事件が紛糾して、織江が自分の妾の家へ、こんな塩梅になって捕えられて来た。

(千載一遇、とげようと思えば、俺の思いはとげられるぞ)

それで織江を田沼のもとへ容易に送ろうとはしないのであった。

とはいえ烈女型のこの織江が、父の敵である人間の意志に、易々従うであろうなどとは、九十郎といえども思っていず、結局は……と思ってはいるのであった。

それにはお吉が邪魔であった。

(やるなら留守にだ)

と思っているのである。

そうはいうもののお吉に対し、人情も感じ義理も感じていた。

隅田堤で進物駕籠を襲い、織江を奪い取ったもの、松平冬次郎に相違なく、その冬次郎の隠れ家は、下谷の裏町だということを、田沼主殿頭に知らせたのは、役目柄そういう方面のことには、精通している十二神貝十郎で、そう知らされると主殿頭は、即刻冬次郎の隠れ家を襲い、織江を奪って来るようにと、九十郎に命を下した。

かしこまって九十郎は部下を率いて向かった。

と、意外には戸ヶ崎熊太郎が、織江の駕籠を警護して来た。

その結果悪戦乱闘となり、その隙に織江は逃げてしまった。