轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
つたかずらきそのかけはし
蔦葛木曽棧
国枝 史郎
「講談雑誌」博文館、1922(大正11)年9月~1926(大正15)年5月<br>よき夫婦、復讐とげられる、右京次郎団、兄妹邂逅大団円「現代大衆文学全集 第六巻 国枝史郎集」平凡社、1930(昭和5)年7月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 335,908 字 · 669 页
「これはこれは天下高名の裸体武兵衛殿でござったか。さりとは知らず飛んだ失礼、どうぞご容赦くださいますよう――中津川城下の悪疫をわずかの間に身をもって払った神変奇特の霊業は先般より承知致してござった。そのご貴殿に今日逢うとは全く縁は奇なものでござる」
すると今度は裸体武兵衛がズケズケと無遠慮に訊き出した。
「俺らの身分はもうこれでお解りになったと思いますが、今度はそっちのご身分を承わりたいものでございますな」
「いと易い事、宣り申そう。義賊の張本御嶽冠者の義理の弟の石川五右衛門、これが拙者の身分でござる」
その後に従いて胴服の武士が、物々しい様子で宣りを上げた。
「拙者は筑紫権六と申して五右衛門殿の郎党でござる」
おりから、忽然、窟外に当たって吹き鳴らす法螺の声高く、陣太鼓さえ打ちまじり、武者押しすると思われて、勇ましくも物凄く響いて来た。
五右衛門はヒラリと牀机を離れ、数馬と武兵衛へ声をかけた。
「いざや方々戸外へ出て、我らが働きをご覧あれ! 今日方々が遭遇されたる稀有の不思議を説き明し、我らと花村甚五衛門との軍の駈引き兵法の手練、また妖術奇法の比較を鮮かにお目にかけ申そうぞ!」