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つたかずらきそのかけはし
蔦葛木曽棧
国枝 史郎
「講談雑誌」博文館、1922(大正11)年9月~1926(大正15)年5月<br>よき夫婦、復讐とげられる、右京次郎団、兄妹邂逅大団円「現代大衆文学全集 第六巻 国枝史郎集」平凡社、1930(昭和5)年7月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 335,908 字 · 669 页
「賛成」「不賛成」
死ぬまでがなかなか大変だ。謀反が起こるに違えねえ。革命が起こるに違えねえ。どいつが真っ先に謀反するか? 云うまでもねえ奴隷族だ。こいつらはむやみに食いたがり、食うことばかりを楽しみにしている。動物に近い奴らだからな。食えねえとなると謀反するよ。その次にやり出すのは庶民族だ。こいつらには財産がねえ。あるものと云えば反逆性ばかりだ。この二族が同盟する。獣人族へよしみを通ずる。内から城門をおっ開らく。僧族、貴族、主族の手合いを、鶏のように潰してしまう。麗人国は寂滅だ。……よろしい戦争はひらくがいい。だがその前に考えてくれ。どこから兵糧を持って来るかとな。……俺らはこういう意味において、戦争するのは反対だ」
グルリと四方を見廻わしてから、米主はドッシリと席に着いた。
「賛成!」「不賛成!」「賛成!」「不賛成!」
またもこれが繰り返された。
こういう混乱の真っ只中へはいって来たのが大物主であった。
陰々たる鐘の音
場内は一時に寂然とした。さすがは城主の威厳であった。
「会議の結果はどうなったな?」
大物主はやがて云った。
と、恭しく進み出たのは、彼の老人の山津主であった。