轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

つたかずらきそのかけはし

蔦葛木曽棧

国枝 史郎

「講談雑誌」博文館、1922(大正11)年9月~1926(大正15)年5月<br>よき夫婦、復讐とげられる、右京次郎団、兄妹邂逅大団円「現代大衆文学全集 第六巻 国枝史郎集」平凡社、1930(昭和5)年7月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 335,908 字 · 669 页

青空文庫

小太刀潜入飛燕術

数馬は寂しそうにこう返辞えた。

「もう日も暮れる、霧も濃い、城下へ帰る帰り道が覚束なく思われるよ」

少し経ってから数馬は云った。

「それではいっそ野宿と決めて、朽木の洞でも探がしましょうか」

「どこぞに岩窟でもあるとよいに」

二人は元気なく云い合った。

小太刀潜入飛燕術

その時、天籟の声かのように、霧立ちこめた谷底の遥か前方と思しい辺から鈴の音が厳かに聞こえて来た。

「さては寒行の行者修験者が、霧の中を通って行くと見える。天の与えじゃ、遁がしてはならぬ。声を揃えて呼んで見ようぞ」

数馬の言葉に武兵衛も頷き、声を合わせて呼ばわった。

「修験者殿! 行者殿!」

嬉しや答えがすぐに来た。錆のある凛々しい声である。

「どなたでござるぞ、拙者を呼ぶは!」

「怪しい者ではござりませぬ。山に行き暮れた者達でござる」

鈴の音がだんだん近寄って来た。凍った雪を踏み砕く人の跫音も聞こえて来た。間もなく霧を左右に分けてヌッと現われた人の影。十二因縁に象った十二の襞の頭巾を冠り、柿の篠懸の古きを纏い、八目の草鞋を足に取り穿き、飴色の笈を背に背負い、金剛杖を突き反らした筋骨逞しい大男。巨眼鋭く人を射し、薄い唇は緊張まり、風雨雪霜に鍛え尽くした黝色の顔色は鬼気を帯び、むしろ修験者というよりも夜盗の頭領と云った方が、似つかわしいような面魂に二人はちょっと