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つたかずらきそのかけはし

蔦葛木曽棧

国枝 史郎

「講談雑誌」博文館、1922(大正11)年9月~1926(大正15)年5月<br>よき夫婦、復讐とげられる、右京次郎団、兄妹邂逅大団円「現代大衆文学全集 第六巻 国枝史郎集」平凡社、1930(昭和5)年7月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 335,908 字 · 669 页

青空文庫

「第一ひどく傍若無人だ。そうしてひどく傲慢だ。うん、まだある、厭に気取っている。そうして変にスベスベしていて、自分達ばかりが高等人種で、その他の者を侮辱する。そうしてひどく侵略的だ。そうして俺達が作り上げたものを、不当な安い賃金で瞞くらかして搾り取ろうとする。……第一俺達の領分の『産霊の谷』をことわりもなく、勝手に埋めたり崩したりして、城壁を拵えようとしたじゃねえか。お前達は泥棒だ。だから俺らは自衛のために、お前達の侵略を妨げたのだ」

麗人族は仰天した

「なるほど」と云ったが大物主は、軽蔑の笑いを口に浮かべた。

「だがお前達の谷の国には、芸術らしいものはないじゃないか。教養ある人間とは云われないよ」

「いや俺達にも芸術はある。踊りもおどれば歌もうたう」

「しかしそんなものは芸術とは云えない。それは野蛮な原始的な、単なる情緒の表現だ。芸術というものはもっともっと手が込んでいなければならないのだ。磨きがかかっていなければならないのだ。上品でなければならないのだ。均整が取れていなければならないのだ」

「莫迦を云え!」と梟帥は云った。「それはお前達の芸術だ。お前達だけの芸術だ。