轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
つたかずらきそのかけはし
蔦葛木曽棧
国枝 史郎
「講談雑誌」博文館、1922(大正11)年9月~1926(大正15)年5月<br>よき夫婦、復讐とげられる、右京次郎団、兄妹邂逅大団円「現代大衆文学全集 第六巻 国枝史郎集」平凡社、1930(昭和5)年7月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 335,908 字 · 669 页
「里の女子をお渡しします」
「ご苦労でござった。受け取りました」
で、織子は帰って行った。
数人の武士が姫を守り、廊下を先へ歩いて行った。姫は心中面白くてならない。父の前へ出て行って被衣を取ったらどうだろう? 父は面目を失って、赤面するに相違ない。そうしてその後は悪いことは一切しないに相違ない。早く父の前へ出たいものだ。……などと心で考えていた。
その時廊下が一方へ曲った。そこには数人の武士がいたが、その一人がつと進むと、やにわに姫を抱きかかえ、手に持っていた布片を、被衣越しに鼻へあてた。
「無礼者! 何をする!」
こう姫が叫んだ時には、もう麻酔剤が利いていた。
「輿を輿を!」と一人が呼んだ。
華美を極わめた立派な輿が、数人によって舁ぎ出されすぐに姫の死んだような体は、被衣のまま中へ入れられた。
そこへノッソリ出て来たのが、老宰相の山津主であった。
「うむ、うまくいったそうな」
「うまくいきましてございます」
「大広間の方へ運ぶがいい」
「かしこまりましてございます」
で、輿は舁ぎ出された。
嫁迎え
この頃異様な行列が、黄泉の岩根から、繰り出された。
行列はあたかも長蛇のように、麒麟山上の麗人国を目掛け、両国をはっきり境いしている、険しい断崖をよじ上った。