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つたかずらきそのかけはし
蔦葛木曽棧
国枝 史郎
「講談雑誌」博文館、1922(大正11)年9月~1926(大正15)年5月<br>よき夫婦、復讐とげられる、右京次郎団、兄妹邂逅大団円「現代大衆文学全集 第六巻 国枝史郎集」平凡社、1930(昭和5)年7月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 335,908 字 · 669 页
これが本当の身から出た錆、お前さんには同情は無用、好き勝手に苦しむがいい」
鳰鳥は部屋を飛び出した。
「待て!」と城主は追っかけた。
鳰鳥は益※(二の字点、1-2-22)嘲笑し、城内をあちこち逃げながら、次から次と毒舌を揮った。
「さあ捕らえるなら捕らえてごらん、妾は倶係震卦教の道士、先刻までは自信がなかったが、遠観術を験して見て、それが当たったたった今、すっかり自信を持つことが出来た。これからは宇宙一切のこと、自由にならないものはない。雲を起こせれば風も呼べる。天翔けることも地を潜ることも、魑魅魍魎を使うことも、呪縛でお前さんを縛ることも、どんな事だって出来るのだよ。……それはそうと、ねえお前さん、どうして妾が助かって、お前さんの娘の美麻奈さんが、人身御供に上がったか、さぞ不思議に思うだろうね。云って聞かせるよくお聞き。みんなお前さんが悪いのさ。さっきお前さんの指し金で、妾を呼びに人が来た時、これはまたもやお前さんが、妾を手籠めにするのだな、と早くも美麻奈さんが推量し、無理に妾の衣裳と着換え、お前さんを叱ってやるために、自分から好んで出て行ったのさ。