轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

みやもとむさし

宮本武蔵

吉川 英治

04 火の巻

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 185,809 字 · 369 页

青空文庫

八

小次郎は快哉をさけんだがふと、血ぬられた物干竿を自分の手にながめると、この始末は一体どうしたものかと思い惑った。

八

話しあえばお互いに解け合うものがあったのであろう。それから時経て、毛馬堤の上を、佐々木小次郎と吉岡清十郎の二人が先に立って、旧知のように肩を並べ、その後から植田良平と三名の門人が、寒そうに従いて、京都の方角へ夜をかけて歩いて行く姿が見出される。

「いや、初めからこっちは、妙に売られた喧嘩なので、何もことを好んだわけではちっともない」

と、これは小次郎のいい分。

清十郎は小次郎の口から親しく祇園藤次が阿波通いの船中でした振舞や、後の彼の行動など思いあわせ、

「怪しからぬ男だ、帰ったら糾明せねばならぬ。――其許を怨むどころか、此方こそ、門下どもの統御の不行届き何とも面目ない」

そういわれると、小次郎も謙譲を示さねばならなくなって、

「いやいや、わしもこのような性質の者でございますゆえ、ずいぶん大言を吐くし、喧嘩なら退かぬ構えで誰へでも応対するから、あながち門人衆ばかりが悪いわけではありません。――むしろ吉岡流の名と師の体面を思ってやった今夜の者たちは、生憎腕のほうはどれもこれも貧弱ですが、その心根に至っては、むしろ不憫なものがある」