轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

つたかずらきそのかけはし

蔦葛木曽棧

国枝 史郎

「講談雑誌」博文館、1922(大正11)年9月~1926(大正15)年5月<br>よき夫婦、復讐とげられる、右京次郎団、兄妹邂逅大団円「現代大衆文学全集 第六巻 国枝史郎集」平凡社、1930(昭和5)年7月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 335,908 字 · 669 页

青空文庫

これぞ間道の口であり、この口は直ちに城内の地下道へ通じているのであった。

それは数馬とオースチン老師とが、白虎太郎を案内にして地下道へ窃かに忍び入り神保市之丞を助けようとしたその同じ夜の宵のことであったが、珍らしく酔った石右衛門は早目に自分の家へ帰って来た。

「お父様、今日はお早いのね」

こう云いながら出迎えたのは彼の娘の葉末である。

「今日から掛けて明日一杯、おめでたいことがあるのでの、お殿様からお酒を振る舞われ早くお暇さえ出たというものさ」

云い云い彼は岩室の中の二間しかない家の中へ機嫌よくノッソリと上がって行った。

「おめでたいことと云いますとどのようなことでございましょう?」

ゴロリ横に寝た父の上へふわりと衣裳を掛けながら何気なく葉末は訊いてみた。

「めでたいことと云うのはの、強情を張っていた芳江姫がとうとう殿の覚し召しに従うことになったので、明朝暁の鐘と共に婚礼の式が行われるのじゃ。なんとめでたいことではないか」

「おやさようでございますか。……それにしても芳江姫には今土牢に押し込められている市之丞様という恋人がおありなさるではございませぬか」

「うん、その市之丞だが可哀そうにも明朝はどうでも殺される筈じゃ」