轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
つたかずらきそのかけはし
蔦葛木曽棧
国枝 史郎
「講談雑誌」博文館、1922(大正11)年9月~1926(大正15)年5月<br>よき夫婦、復讐とげられる、右京次郎団、兄妹邂逅大団円「現代大衆文学全集 第六巻 国枝史郎集」平凡社、1930(昭和5)年7月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 335,908 字 · 669 页
「怪しいものだ。信じられないな」
土彦はいかにも残念そうに、
「いえいえ使えるのでございますよ」
すると米主は揶揄的に、
「では証拠を見せてくれ」
「ようございます。いと易いことで」
土彦は玉を額へあてた。それから何やら念じ出した。ひどく厳かな声であった。
と不思議にも土彦の姿が、次第次第に大きくなった。ずんずん身長が延びて行った。やがて洞穴の天井へつかえた。三丈余りも延びたのであった。
「いかがでござる米主殿、これでもご合点出来ませぬかな」
天井から土彦の声がした。雷霆のような声であった。
「見事見事」と米主が云った。
すると一瞬間真っ暗になった。ふたたび洞内が明るくなった時には、土彦の体は元のままの、貧弱な老人に返っていた。
「ヘッヘッヘッヘッこんなもので」
得意そうにせせら笑った。(前編終り)
作者より 「蔦葛木曽棧」は足掛け五年書きました。作者いささか疲労れてしまいました。しかも全体の構想から云えば、三分の一にも達しませんが、疲労れた心を無理に強いて、書き続けて行ったと致しましたら、恐らくよい結果は産まれますまい。読者には申し訳ありませんが、ここに一時中絶し、いずれそのうち機会を見て、中編後編を書きつづけましょう。