轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ちけむりてんめいじん
血煙天明陣
国枝 史郎
「東京日日新聞」1933(昭和8)年11月7日~1934(昭和9)年4月20日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 191,184 字 · 379 页
いいいい貝十郎は顎をしゃくり、織江を意次へ意識させた。
「代わりの女? その女何者?」
「殿におかれましても姓名はご存知の、服部織江にござります」
「服部織江? 服部織江?」
意次は記憶を呼び戻そうと、瞬間小首を傾むけた。
「松平越中守様ご家臣の、服部石見殿の娘ごの……」
「おおそうか! その織江か!」
「その織江殿ご門前において、兄ご、服部範之丞殿共々、父上の敵臼杵九十郎を……」
「ナニ、臼杵九十郎を?」
「討ち取りましてめでたく復讐!」
「やア、すりゃ、九十郎は服部兄妹に……」
「討ち取られましてござります。……その混乱のドサクサまぎれに、うちこわしの暴徒を指揮しながら、ご門前まで参りましたところの、松平冬次郎様配下に命じ、狂女お浦を奪いましたにより、私即座に織江殿を奪い、門内に入りましてござります」
「…………」
意次は凝然と織江を見詰めた。
松本伊豆守が賄賂として、駕籠に乗せて自分へ進物にした、その織江がこの女か? 中途で隅田で冬次郎のために、奪い去られたと聞いた時、残り惜しいような気がしたが、その織江がこの女か!
見ればなるほど美しい!
烈女型の武家の処女の美点! それをことごとく備えている!