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くいどうらく

食道楽

村井 弦斎

冬の巻

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 170,664 字 · 341 页

青空文庫

第二百八十二 米料理

それを丼鉢へ入れて鍋へ湯を沸かして丼鉢を一時間ばかり強くない火で湯煎にするとちょうどお粥の少し固いようなものが出来て匙で掬って食べると頬が落ちるほど美味しいよ。プデンは何のでも匙で掬う位の固さにしたのがいい。このブランライスプデンを無病の人に出すのはその中へナツメッグだのシンナモンだのと香料を加えるが病人によっては香料を加減しなければならん。大抵な家だって病人があるとソレ牛乳を飲ませろ、玉子を食べさせろ、お粥を拵えろのといってこれだけの材料を使うけれどもお粥の不味いのに玉子の半熟に牛乳をただ飲まさせられては病人も飽きるからね。殊に牛乳ばかりを飲むのは無病の人にもよくない。病気の性によっては大層悪い事がある。それだけの材料を使う位なら少し手数をかけてこのプデンを拵えて食べさせた方がどんなに悦ぶか知れないよ」下女「ホントでございますねー」と心なき身もその説に感服する。

○米の料理は秋の巻の付録に日本風五十種西洋風五十種を詳記せり〔秋の巻付録「米料理百種」〕。

第二百八十二 米料理

お登和嬢は何人に向いても親切の心に変りなし。弟子に教ゆるも下女に教ゆるもその説く処は詳細を極む「竹や、和女も料理法を習うからには略式ばかりで物足りない、念のために本式のブランライスプデンを教えて進げましょう。