Japanische Klassiker mit Furigana
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こきょうしちじゅうねん
故郷七十年
柳田 国男
Lesen Sie 故郷七十年 (こきょうしちじゅうねん) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 257.350 Zeichen · 507 Bildschirme
あのころ、これを見るためにわざわざ日本に来た支那人もあるほどであった。
日本の本でも、明治になってから、伊勢の旧家の神官の家のものや、京都の社家の蔵書など、ここに収められたものがあった。一生かかって調べてみたら、さぞかし面白いだろうと思うものがたくさんあった。
内閣文庫の整理については、いろいろ面白い話がある。皇居の一部、もと近衛師団本部に近い乾門の二階は、本がいっぱい入ったまま開けずの間になっていた。不浄倉といって、どちらかというと一種の穢れのある本、刑罰にあった人の家にあったのを没収した本が、一般とは別にしてそこにしまってあった。
この本を、京都から来た本好きの新村出君といっしょに調べてゆくうちに、大阪の大塩平八郎の家から出た本などが出てきた。ことに格之助という子供の、子供らしい字で名を書いた手習いの本なども混っていた。これも今は内閣文庫の中に入っている。
文庫には書物の他に、明治初年からの公用文書も保存せられていて、それの置いてある所へ入るとほとんど蝙蝠ばかりで、窓のすき間からたくさん出入りして、薄気味が悪いくらい、人のゆかない所だった。内閣になる前の太政官時代には、金に糸目をつけず、分量の多くなることをむしろ自慢にして、大きな文字で悠長に書いたものらしい。