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Japanische Klassiker mit Furigana

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だいにのせっぷん

第二の接吻

菊池 寛

Lesen Sie 第二の接吻 (だいにのせっぷん) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.960 Zeichen · 247 Bildschirme

Aozora Bunko

最初の接吻

一

いいですか、僕が一生涯付きまとうものと覚悟して下さいよ。」

村川は、情熱の募るままに、倭文子を抱き寄せながら、キスをしようとした。だが、倭文子は栗鼠のように、すばしこくそれをさけた。

「おいやですか。」

「いいえ。でも恥しいわ。」

「恥しいって。」

村川は、再び力強く倭文子を引き寄せようとした。倭文子は、また身悶えしてさけた。

「絶対にいやですか。」

「いいえ。でも。」

「恥しいことはないじゃありませんか。」

「どうぞ。この次に。」

「じゃ、明日また会って下さいますか。」

「ええ。」

最初の接吻

一

恋愛関係において、一番楽しい瞬間は、恋人同士が、その思いを打ち明けて、最初に手を取り合った時だといわれている。それはあらゆる楽しい希望を含み、しかも少しも性的な陰翳を持っていない無垢な歓楽の頂上かもしれない。だが、あまりに清教徒的だ。一歩を進めて、恋人同士が最初の接吻に魂と肉とを肩身にふるわせた瞬間こそ、一番楽しい瞬間だといっても、誰も抗議する人はないだろう。

村川は、その翌くる日の晩が、待たれた。彼は、会社にいっている間、仕事が少しも手につかなかった。いつもより三十分も早く帰った。