Japanische Klassiker mit Furigana
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だいにのせっぷん
第二の接吻
菊池 寛
Lesen Sie 第二の接吻 (だいにのせっぷん) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.960 Zeichen · 247 Bildschirme
六
」
「だって……」
倭文子は真赤になって口ごもった。
六
「あなたが、本当に誓って下さらなきゃ、とてもお話なんか出来ないことです。」
「どんなお話ですの。」
倭文子は、不安そうに訊いた。
「いや、まず誓って下さい。つまり、どんな事があっても、僕を離れないということを誓ってもらいたいのです。つまり、ラブ・イズ・オンリー・ロウ、恋愛こそ唯一の掟、そう決心してもらいたいのです。」
背後の丘の上に生えている楓の大樹が、水色の葉を付けた大きな枝の一つを、二人の真上にさしかざしているせいか、倭文子の顔色は青白く見えた。
「とにかく、そこまで決心してもらいたいのです。その決心が役に立つかどうかは、別問題です。我々の愛が世間の道徳と一致する場合は本当に幸福です。だが、一致しなくなった場合は、社会も道徳もすべてを捨て、恋愛の掟に殉ずるという決心をしてもらいたいのです。」
倭文子は、すべてが重大で、何となく恐ろしく思ったのであろう。口をかたく閉じたまま、小さい顎をだんだん胸にうずめた。
「どうです。誓って下さいますか。」
「ええ。」
「もっと、ハッキリ誓って下さい。」
「でも……」
倭文子は、顔を赤くした。