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Japanische Klassiker mit Furigana

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だいにのせっぷん

第二の接吻

菊池 寛

Lesen Sie 第二の接吻 (だいにのせっぷん) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.960 Zeichen · 247 Bildschirme

Aozora Bunko

七

」

村川は、しずかに顔をあげた。一昨日からのもだえ苦しみで、彼は別人の如く憔悴していた。

「でも、お尋ねする権利があるかどうかはわからないことなの。もしお気にさわったらゆるして下さいな。」

京子は、ニッコリ笑った。しかし、それは殺気を含む美しい笑いであった。

「実は、先刻あなたの会社へ伺ったのよ。いらっしゃいませんでしたね。」

「ああ、そうですか。それはどうも。」

村川は、少しあわてた。あせている顔色が、更にあおざめたようだった。

「電話が、かかってからお出かけになったそうですね。」

「そうです。友人から、電話がかかったものですから。」

村川は、じっと京子の顔を見直した。彼の眸は、恐れおののいている彼の心をかくすことは出来なかった。

「何というお友達なの。」

「岡野という男です。」

村川は、明かに狼狽していた。

「そう。岡野さんという方なの、嘘つきねぇ。」

京子は、はき出すようにいった。

「だれがです。」

「あなたの会社の女事務員よ。川辺さんから電話がかかったというのよ。幾度聞いてもそういうのよ。わたし、おかしいと思ったわ。家からあなたに電話がかかるわけはないのですものねぇ。