Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

だいにのせっぷん

第二の接吻

菊池 寛

Lesen Sie 第二の接吻 (だいにのせっぷん) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.960 Zeichen · 247 Bildschirme

Aozora Bunko

わるだくみ

一

彼女は、右手の小指をカギにして出した。だが、村川はそれには応じないで、いそいで車を降りた。

「じゃ、きっと。」

彼女は、ホロの中から半身を出しながら、幾度も念を押した。

村川は、不得要領にあいさつした。だが、十間も歩いて振りかえると、彼女はまだ美しい笑顔をこっちへ向けていた。村川はかすかに、いじらしい気がした。

「村川さんステキですね。」

村川が、おどろいて振り返ると川辺にいる書生の野村だった。夜学の帰りらしく、ズックを持っていた。

「何だ、君か!」

「あれ、芸妓ですか。いい女ですな。」

村川は、すっかりしょげてしまった。憂欝がまた新しい根を一つ出した。

わるだくみ

一

倭文子が、部屋でぼんやり坐っていると、赤い弁慶縞のネルを着た美智子が、駆け込んで来た。

「倭文子姉さま。お姉さまが、ちょっといらして下さいって。」

「どこにいらっしゃるの?」

「西洋館の方のお部屋。」

倭文子は立ち上って美智子と一緒に西洋館へ行った。

廊下で、美智子がチャイナマーブルの箱を出した。

「一つ上げますわ。赤がいいの、青がいいの。」

「どちらでもけっこうですわ。」

「じゃ、赤いの上げましょうね。