Japanische Klassiker mit Furigana
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だいにのせっぷん
第二の接吻
菊池 寛
Lesen Sie 第二の接吻 (だいにのせっぷん) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.960 Zeichen · 247 Bildschirme
二
だから、あなたにだけ見せて上げるわ。これ……」
京子は、懐から桃色のレターペーパーを出した。
女性の手紙だったので、倭文子はほっと安心したけれども、それを開こうとする気はなかった。
「ね。ちょっと見てご覧なさい。とても面白いのよ。」
「でも、わたし何だか恐いわ。」
「いいじゃないの。あなたに責任はないのですもの。ねぇ、ちょっとご覧なさいね。」
京子は、レターペーパーを、ひろげてさし出した。
倭文子は、いやでも読まずにはいられなかった。それは、かわいらしい女手であった。けれども、かなり下手な字であった。でも、一画一画ハッキリと書いてあるので、スラスラと読めた。
昨晩は、ほんとうにうれしゅうございました。でも同じ家に住みながら、何というはかない逢瀬でしょう……。
倭文子は、あまりに自分の身に近いので、アッと心の中で、おどろきの声をあげた。
二
もっと、いつまでもいつまでもお目にかかっていたいと思いますわ。会ってすぐ別れなくてもすむような国が見つかるまで、もうお会いしないでおきましょうか。お会いしている喜びと、同じ家の中でもお別れしているさびしさと、わたしにはとてもとても比べられないのですもの。