Japanische Klassiker mit Furigana
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だいにのせっぷん
第二の接吻
菊池 寛
Lesen Sie 第二の接吻 (だいにのせっぷん) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.960 Zeichen · 247 Bildschirme
八
一座は、白けた。イヤな空気が重々と漂った。だが、京子だけは丸きり平然とその空気を呼吸していた。
「ねぇ、倭文子さんは、とっくに、お休みになったわねぇ。」
京子は今井に賛成を求めるようにいった。
「今までここにおられたんですよ。どうです、もう一度倭文子さんを起して来ては。村川君が来たというと、喜んで起きて来られるかもしれませんよ。」
「ううむ。あまりそうでもないの。」
「おやおや、これは少し手きびしい。」
「じゃ、僕の方がまだ脈がありますかね。」
宮田がいった。
「もちろんだわ。」
村川の眼は血ばしった。彼はしばしば京子の七三に結った高慢ちきな額際を思いきりなぐりつけたいような衝動を感じた。
「村川さん、あなただけには申し上げてもいいと思うのよ。倭文子さんは、今度宮田さんにお話がきまりそうなのよ。」
村川は致命的な一太刀を受けてうめいた。でも、そのうめき声は、やっぱり言葉になって出た。
「そうですか。」
「今度も、そんな意味で結婚前のお交際をしていただくために、宮田さんにわざわざ来ていただいたの。」
村川は、もううめき声が口に出なかった。
「京子さん。冗談いっちゃ困りますね。