Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいにのせっぷん

第二の接吻

菊池 寛

Lesen Sie 第二の接吻 (だいにのせっぷん) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.960 Zeichen · 247 Bildschirme

Aozora Bunko

三

「ちょっと、今井さん。あんなに、火が見えていますわ。あれが、いさり火でしょう。」

「古語にいういさり火ですな。」

「何を捕っているのでしょう。」

「烏賊じゃありませんか」

「烏賊? 烏賊をどうして捕りますの。」

「そんなこと、どうでもいいじゃありませんか、それよりも……」

「婚前交際の話ですか。あなたそんなにお気に入ったならラジオで講演なさいませ。婚前交際の話並びにその心得。」

「ああそう、この別荘へもラジオを取りつけるのだった。」

「旅行用のオザァカという機械がありますわねぇ。」

「あれは駄目ですよ。乾電池がすぐなくなりますから、それよりか……」

「また婚前交際ですか。」

「そうです。そうです。あはははははその話ですよ。」

三

「ああ困った。今井さんなどに、あんな言葉教えなければよかった。」

「阿呆の一つ覚えになりましたかね。」

「わたし、倭文子さんのために、つくしてあげなければいけませんの。」

「といいますと、どういうことですかね。」

「はやく宮田さんとのお話まとめてあげたいわ。」

「結構ですね。僕も及ばずながらご尽力いたしますよ。」

「どうぞ、ぜひ。」

「その代り、話がまとまったら、何かごほうびがあるのでしょうな。