Japanische Klassiker mit Furigana
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だいにのせっぷん
第二の接吻
菊池 寛
Lesen Sie 第二の接吻 (だいにのせっぷん) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.960 Zeichen · 247 Bildschirme
五
決して。」
京子は、こんな男から小娘らしく思われるのが、いやだった。相手のいう通りにして、しかも一指もゆるすまじき品位を見せてやろうと思っていた。
「じゃ。日吉町へ。」
今井は運転手に命令した。
五
食事のとき、今井は、
「失礼して一杯いただいて、よろしゅうございますか。」
と、京子に断って、カクテルを注文したが、それがいつかウイスキーに変り、三杯となり、四杯となり、食事が終って、自動車に一緒に乗った時は、彼の白い顔が、微醺を帯びて輝いていた。
街は、すっかり夜になっていた。数寄屋橋から、すぐ右に折れ、丸の内の大道を滑るように走った。自動車の中には、さわやかな初夏の宵があった。
「今あすこに新橋の芸妓が三人いたの。ご存じですか。」
「存じています。あなたにあいさつした人達でしょう。」
「それまで、気がついていらっしゃるのですか。これは恐れ入りました。」
「わたしだってその位なこと、気がつきますわ。」
「ああいう連中を、あなたはどういう風にお考えになりますか。」
「美しい人達だと思いますわ。」
「そうですかね。僕は教養のない美しさにはあきあきしました。女性も、頭のない美しさは時代遅れですね。