Japanische Klassiker mit Furigana
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だいにのせっぷん
第二の接吻
菊池 寛
Lesen Sie 第二の接吻 (だいにのせっぷん) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.960 Zeichen · 247 Bildschirme
二
「おほほほほ、わたし、許す許さないといっているのではないわ、わたし、許しているじゃありませんか。許しているから、お父さまに、すぐお願いしたのじゃありませんか。」
「いいえ。そうじゃありません。僕のあやまちです、僕は……僕は……」
村川は、口ごもった。
「じゃ、あなたは、結婚する意志がなくて、ただ一時のなぐさみに……」
「いいえ。そうじゃありません。」
村川は、身もだえして打ち消した。
「そう。それじゃ、いいじゃありませんか。でも結婚する時期を延ばしてくれとおっしゃるの。」
「ああ、京子さん。何もかもいってしまいます。どうぞ、僕をゆるして下さい。僕は……実はあなたをあやまって、あなたをある人と取り違えて……」
京子の顔色は、たちまち土の如くあおざめた。
「ええっ! 何とおっしゃるんですって?」
二
「申訳ありません。どうぞ、ゆるして下さい。僕はあやまってあなたを……」
村川は、カーペットに頭をすりつけた。
京子の顔は、パッと赤くなったが、それがみるみるうちにうすれると、今度は逆に白く白くすみわたって、恐ろしい殺気が、二つの眸から、ほとばしった。彼女が、普通の女であったら、この恐ろしい恥のために、声を立てて泣き倒れただろう。