Japanische Klassiker mit Furigana
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だいにのせっぷん
第二の接吻
菊池 寛
Lesen Sie 第二の接吻 (だいにのせっぷん) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.960 Zeichen · 247 Bildschirme
ハヤマの海
一
彼は、十二時まで待って、漸く思い切った。家に帰って寝室に入ったが、一睡も出来なかった。夜が白む頃、やっとまどろんだかと思うと、烈しい自動車の爆音で目をさまされた。
ハヤマの海
一
自動車の爆音に夢を破られて目をさました村川は、枕元の時計を見たが、七時を廻ったばかりである。こんなに早くこの家へ自動車が来るのは、珍しい。一体だれが来たのだろうと、寝衣のままベッドから降り、青いカーテンをあけて下を見ると、玄関にオープンの自動車が横づけになり、運転手が乗手の来るのを待っている。
おやおやだれが乗るのだろうと思っていると、さわがしい人声がして、玄関のドアが開き、一番先に走り出たのは美智子である。だが、美智子はよそゆきの洋服を着ていないのを見ると、彼女が乗るのではないらしい。と見ると、彼女は両手で、パラソルを持っている。それは、見覚えのある京子のパラソルである。とすぐ、美智子とつづいて、京子が玄関に姿を現した。村川は京子を、もとからすきではなかった。だが、着物の都会的な好みだけには、いつも心をひかれる。初夏そのものを思わせるようなさび青磁の羽織が、その長身の美貌を引立てて、初夏の麗人といったような新鮮な美しさにかがやいている。