Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいにのせっぷん

第二の接吻

菊池 寛

Lesen Sie 第二の接吻 (だいにのせっぷん) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.960 Zeichen · 247 Bildschirme

Aozora Bunko

呪い

一

村川のカーペットに置いている両足はガクガクとふるえた。

「覚えていらっしゃる?」

京子は、無表情の声で、リフレーンのように、つづけた。

「覚えています。」

村川は重罪囚が、白状するように頭を下げた。

「そう。それなら、いいの。でもそれならなぜ、お父さまから申し上げた話をすぐ承諾して下さらないの。」

呪い

一

「あなた、父に考えさせてくれと、おっしゃったのですって。考えるも考えないもないじゃありませんか。わたしそんな煮え切らないこと、おっしゃる方嫌いだわ。――」

京子の声には、露骨な非難が、ひびいた。

「わたしに、あんな取り返しのつかないことをなすっていて、考えるって、何をお考えになるのです。よくよく考えてからなすったことじゃないの。」

村川の顔には、残っていた血色が、ことごとく無くなり、ふるえる身体をささえるつもりで、右の手を差しのばし、机の一端を握っていたが、その手にはげしいわななきが、絶えず起った。

「わたしは、芸妓や娼婦ではありませんよ。」

京子は先刻、今井にいったことを、つい又くり返したので、怒っていながら自分でおかしかった。

「わたし、だれの前にもはずかしくない清浄な処女だわ。