Japanische Klassiker mit Furigana
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だいにのせっぷん
第二の接吻
菊池 寛
Lesen Sie 第二の接吻 (だいにのせっぷん) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.960 Zeichen · 247 Bildschirme
振りかかる花片
一
」
京子は、馬鹿丁寧に頭を下げるとドアをあけて出て行った。
振りかかる花片
一
悔と不安とにもだえて、村川は終夜ねむれなかった。だが、すべては自分の不覚な過ちが、起原になっている以上、一途に京子を恨むことも出来なかった。勝気な火のような京子が、あのようにののしり狂うのは、当然であるかもしれなかった。また、京子の呪いの言葉が、丸きり空に終るとは考えられなかった。その言葉はかなりな実現性をもって、村川を脅威しているのだ。ただ、頼むべきは倭文子の心であるが、倭文子は京子の恐ろしい妨害がなくてさえ、ふわふわしているのだった。
特に敵は、地の利を得ている。倭文子は京子の掌中にあるといってもよいのだった。ただでさえ、京子の前に、震えている倭文子だった。京子の脅威の一言が、倭文子を完全に震え上らせてしまうのはもちろんだった。
「ただ死力を尽くして戦うほかはない。」
村川は、悲壮な決心をして、動揺する心を押えて眠りに入ろうとしたが、どうしても眠れなかった。
あくる朝は、頭の中に、ジャリジャリ砂が入っているように、気持がわるかった。食事のときには、京子とも倭文子とも顔を合さなかった。