Japanische Klassiker mit Furigana
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だいにのせっぷん
第二の接吻
菊池 寛
Lesen Sie 第二の接吻 (だいにのせっぷん) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.960 Zeichen · 247 Bildschirme
じゃよく考えてからにしてくれ。それから、ちょっと念を押しておくが、これは主に当人の希望だからな。わしは、子供のことは一切子供の思い通りにさせる主義だからな。その点もよく考えてくれ!」
「はあ。」
村川は、なぜか急に胸の中が、暑くるしくなって来た。京子の自分に対する思慕の烈しさ、老政治家の子供に対する優しさに、打たれたからである。
だが、しかしそれかといって、愛するものをさしおいて、こうした縁談を受け入れることは絶対に思いも及ばなかった。
彼は、逃げるように主人の前を離れた。問題が、具体化した以上いつまでも、京子に対して曖昧な態度をとってはいられなくなった。ハッキリ断ることが、自分を救い、併せて京子を救うことになるのだ。
それにしても、ぜひ倭文子とゆっくり会いたかった。彼女に会うことによって、勇気をつけたかった。京子を断ることは川辺家と断ち、川辺家の恩義に反くことである。それをなすためには、異常な勇気が必要だった。この場合こんな勇気を養うものは、倭文子の愛の保証よりほかには何もなかった。
彼が混乱した気持で会社へ行き、社長から頼まれた手紙を幾本もかき損じていると、給仕が彼の机の傍へ来た。