Japanische Klassiker mit Furigana
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だいにのせっぷん
第二の接吻
菊池 寛
Lesen Sie 第二の接吻 (だいにのせっぷん) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.960 Zeichen · 247 Bildschirme
どんなことがあっても、僕と離れませんか。」
倭文子は、かすかに、首を動かした。
「じゃ、僕は断りますよ。その結果、どんな事件が起っても、あなたはちゃんと僕につかまっていてくれますね。」
「でも……」
「何が、でもです……」
村川は、つい烈しい声をあげた。
「いいですか。きっと動揺しませんね。」
倭文子は、涙ぐみながら、うなずいた。
「ああ、そうそう先刻の縁談の話ですね。先方はどんな人です。」
「そんな事申し上げられませんわ。」
「参考のため、ききたいですね。」
「でも、もうわたしもすぐ断ってしまうのですもの。」
「でも、名前だけくらいいって下さい。」
「かえって、お気を悪くするといけませんわ。」
「じゃ、僕の知っている人ですか。」
村川は、不安になった。
「どうぞ、どうぞ、これだけはきいて下さいますな。」
「いやだな、気持がわるいな。」
「でも、わたしすぐ断るのですもの。」
「でもどんな方面の方です。」
「どうぞ。どうぞ。」
そういって、倭文子は立ち上った。
「わたし、もう帰らなきゃなりませんわ。」
「そうですか。じゃ、途中まで一緒に行きましょう。」
二人は、園の裏門の方へ歩いた。