Japanische Klassiker mit Furigana
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だいにのせっぷん
第二の接吻
菊池 寛
Lesen Sie 第二の接吻 (だいにのせっぷん) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.960 Zeichen · 247 Bildschirme
村川さん、あなたに何もしない?」
倭文子は、青くなった。だが、勇気を振い起していった。
「何もなさりませんわ。」
「そう。それなら、いいわ。あの方、とてもひどい方よ、いつかの晩……四五日前の晩だわ。あたしが、夜お庭の四阿にいると、あの方がやって来たのよ。それで、いきなりわたしにキスなさろうとするのですもの。わたしびっくりしたの。びっくりしたよりも、腹が立ったわ。わたし思いきり、突きとばしてあげたのよ。」
倭文子の顔が、まっさおになり、唇がブルブルふるえた。
「それだのに、あくる日はすましているのよ。昼間銀座の方へおいでになる用事があったら社の方へお寄りになりませんかだって、ほんとうにあきれてしまうわ。それにこの手紙でしょう。一枝なんか何も知らないから一も二もなく、だまされてしまうんだわねぇ。女性に対する良心なんか、てんでないのでしょう、いきなりキスしようとなさるんですもの。恋愛でもないのよ。きっと性愛だけよ。そして、女の唇から唇へと巡礼してあるくのでしょう。ほんとうに、ひどいわね。女性の敵だわ。」
京子は、美しい眉をつりあげた。悲憤の表情が美しい顔をいびつにした。