Japanische Klassiker mit Furigana
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だいにのせっぷん
第二の接吻
菊池 寛
Lesen Sie 第二の接吻 (だいにのせっぷん) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.960 Zeichen · 247 Bildschirme
四
少しお休みになったらいかがです。」
宮田がいってくれた。倭文子は、それが救いだった。
「わたし失礼させていただきますわ。」
倭文子は、顔の涙を皆に見せないように立ち上った。
「わたし達、寝台の方を使っているのよ。いいでしょう。」
京子が今井にいった。
「けっこうですとも、どうぞ、ご自由に。」
「じゃ、倭文子さん。先へおやすみなさいね。」
京子も、倭文子を泣かせた責任が過半自分にあることを感ずると、急にやさしくそういった。倭文子はさびしいなで肩を、更に小さくすぼめながら、部屋を出て行った。
「実は、京子さん。あなた方お二人だけの所へ、僕達が泊るのも変ですから、泊るだけは宿屋の方へ行こうと思っているのです。」今井がいった。
「まあ。あなたは、そんな紳士?」
「というわけではありませんが。」
「わたし達、不良少女じゃありませんから、そんなご心配ご無用よ。」
その時、別荘番の女房が、あわただしく上って来た。
「お嬢さま。あの東京からお人がお見えになりました。」
四
倭文子を京子にうばい取られてからの村川の苦悩は大きかった。しかもその倭文子の心持が、今では、村川には少しも見当がつかなかった。