Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいにのせっぷん

第二の接吻

菊池 寛

Lesen Sie 第二の接吻 (だいにのせっぷん) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.960 Zeichen · 247 Bildschirme

Aozora Bunko

」

「いいえ。そんなことはないよ。」

京子は少し心配になった。

「でも、こちらにはいらっしゃらないのでございますよ。お散歩にでも、お出になったのかと思って、先刻から待っていたのですが、二時間も経つのにお帰りにならないのでございますよ。」

「そう?」

京子は、どう考えていいかわからなかった。

「ゆうべお出かけになったらしいの?」

「ゆうべですか、今朝早くでございますか、何しろ私共で起きたのが、六時半頃でございますが、その頃にはもういらっしゃらなかったのでございます。」

彼女は宮田と倭文子とが一緒にどこかへ出かけたとは考えられなかった。別々だとすると……彼女の頭にも、不安な想像が、つぎつぎに起って来た。

「じゃ、いいわ。わたしとにかく、すぐそっちへ行くわ。どうせ、昼頃までには、行こうと思っていたのだから。」

そういって京子は、電話を切った。食事の時にも、父や母には何もいわなかった。もし、いうと、倭文子を男性と同じ家に一人取り残して来たことを、叱られるにきまっているからである。

彼女は、急いで支度をすると、小間使の一枝をつれて、東京駅へ急いだ。

逗子から、自動車で、またたく間に葉山へ着いた。