Japanische Klassiker mit Furigana
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だいにのせっぷん
第二の接吻
菊池 寛
Lesen Sie 第二の接吻 (だいにのせっぷん) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.960 Zeichen · 247 Bildschirme
」
「いられなくなれば、出ようじゃありませんか。」
「でも。」
「ほんとうに、愛し合っている二人の前には、何の障害もないはずです。障害が障害らしく見えるのはお互の愛が足りないからだと思うのです。」
「でも、わたくし京子さん恐ろしいわ。」
彼女は、恋する少女が、厳格な父親を恐がるようにつぶやいた。
「だって、この家を出さえすれば、京子さんなんか、恐がる必要はちょっともないじゃありませんか。」
「でも、あんな執念ぶかい方なんですもの。」
「じゃ、あなたは京子さんが恐いから、僕と逢うのはいやだというのですか。」
「いいえ。」
倭文子は、首をかすかに振った。
「僕達の心さえ、しっくり合っていれば、京子さんの反対なんか何でもないじゃありませんか。勇気を出して下さい。」
「わたしも、そう思いたいのです。でも……」
「そんなに恐いのですか。ね、僕を信じて安心していらっしゃい。」
彼は、しずかに寄り添って、倭文子の肩に手をやろうとした。倭文子は、そっと身体を斥けた。だが、それが羞しさのためであって、嫌悪のためでないことはよくわかった。
「あのわたし、もう帰りますわ。今日は遅うございますから。