Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

だいにのせっぷん

第二の接吻

菊池 寛

Lesen Sie 第二の接吻 (だいにのせっぷん) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.960 Zeichen · 247 Bildschirme

Aozora Bunko

ご飯食べて来たの。」

「それよりも、お母さま!」

「何ですの! あなた、立ちながら、親に口をきいて……」

京子は、面倒くさいといったように、スカーフをかなぐり捨てると、敷居際に、横坐りに坐った。

「お母さま! 村川さんの会社に電話かけて?」

「いいえ。かけませんよ。なぜ? いきなりそんなこと訊いて。」

京子は、母には答えないで、倭文子の方をじっと見つめた。

「倭文子さん、あなたはまさか、かけはしないでしょうねぇ!」

京子の鋭い視線を受けると、倭文子の小さい顔は、急にまたその半分ぐらいに小さくちぢみ上った。

「いいえ。」

彼女の声は、かすかに震えた。

「そう。家の者だれもかけやしないかしら。」

「お母さんがいいつけないんだもの、誰もかけるわけがないじゃないか。どうしたの、そんな険しい顔をして。」

「いいの。それよりも、村川さんいて?」

「いらっしゃるよ。でも、お前、何をそんなに腹を立てているの?」

京子は、ぷいと立ち上った。そして、呆れている母を後にして、廊下へ出た。自分の部屋へ行って不断着に着換えるのさえ、彼女はもどかしかった。村川が父に即答しなかった不満、会社へ尋ねて行って、徒労になったくやしさ、村川に自分の家の名を使って電話がかかって来た不安、おしまいには、今しがた今井に手を握られた憤慨までが一緒になって、彼女の心には