Japanische Klassiker mit Furigana
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だいにのせっぷん
第二の接吻
菊池 寛
Lesen Sie 第二の接吻 (だいにのせっぷん) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.960 Zeichen · 247 Bildschirme
激情が一つの火の塊となって、燃え狂っていた。その火の塊を思う存分村川に投げつけるほかはなかったのだ。彼女は、息を切らしながら、洋館の階段を上ると、村川の部屋のドアを、白い柔かい拳で、思い切り打った。
中には物音がしなかった。
「村川さん、入ってもいい。」
まだ中から、物音がしなかった。
「入ってもいい、村川さん。」
彼女の声は、はげしかった。
「どうぞ。」
村川の声は、ひくい、しかしながら、どこかに覚悟のひそんでいる声だった。
京子は、サッとドアを開けた。白い頬が赤らみ、美しい眉が心持逆立ち、大きい眸が輝き、隠し切れぬ殺気が、スラリとした長身に流れていた。
村川は、椅子から立ち上って、チラリと京子の方を見ると、すぐ眸を、カーペットの上に落していた。いい血色が光を失い、大きい眸が、オドオドとふるえていた。
京子は、つかつかと村川の傍に進んだ。
「そんなに、四角ばってあたしを迎えなくてもいいことよ。どうぞおかけ下さいな。わたしもかけますから。」
そういうと、京子は、壁際にあった肱掛椅子を引きよせて、村川と相対して腰をかけた。
七
「ねぇ、村川さん、わたしお尋ねしたいことがあるのよ。