Japanische Klassiker mit Furigana
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こきょうしちじゅうねん
故郷七十年
柳田 国男
Lesen Sie 故郷七十年 (こきょうしちじゅうねん) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 257.350 Zeichen · 507 Bildschirme
小魚がついているためか、それをまた鰹などの大きな魚の群が後から後から追いかけている。何処にも漂着しないらしく、たしかにあの木にちがいないと思う流木を見かけるという話であるが、この話など、風と潮流の生んだ日本の海岸の一つのロマンスであろう。
こういう風や潮流に関係深い日本の平民生活の歴史を書くには、どうしても本島だけでなく、小さな島々、例えば鹿児島と奄美大島との間にある川辺十島などの小さな島のことも調べてみなければならない。
島とは名ばかりの、何にも生えない所で、人々は朝起きると必ず一ぺん島の周囲を見てまわるという所がある。親代々の一つの習性となって、朝毎に寄り物を探しているのである。たまには椰子の実などの流れついたこともあるらしく、琉球などでも貴重なものになっている。よほど遠くから来るのであろうが、ずっと北の、津軽海峡に流れついたことも記録に残っている。南の方では長崎県のある有名な漁港で、海底が浅くなって困ったことがある。よく調べてみると、どこからか珊瑚礁のかけらが潮で運ばれて来て、少しずつ溜って港を浅くしたことが解った。
たんにイナサという風の名だけをみても、関東や四国、九州、沖縄とで共通に用いられている。