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Japanische Klassiker mit Furigana

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だいにのせっぷん

第二の接吻

菊池 寛

Lesen Sie 第二の接吻 (だいにのせっぷん) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.960 Zeichen · 247 Bildschirme

Aozora Bunko

村川は、すべてがけがらわしかった。彼は席を蹴たてて立ちたいのを、じっと辛抱していた。

「どうだねぇ。村川君、良縁とは思わないかね。」

今井は、だまり込んでいる村川に話しかけた。村川は気がつくと、いつの間にか持っていた箸を両方とも、半分に折ってしまっていた。

「もう確定したのですか。」

村川は、倭文子が断るとはいっていたが、つい不安になって訊いた。

「まず九分通りはたしかだろう。川辺先生ご夫婦が、のり気になっていらっしゃるのだから、当人だって、いやおうはないだろう。それは京子さんだって、至極賛成だし……」

「そうですね。」

村川は打ちのめされて、うなった。彼は、さながら不安と焦燥との地獄にうめいていた。いきなり立ち上って、今井と宮田との頭を、つづけさまになぐりつけたいような、いらいらしさを感じた。

ふと、その時、部屋の中が、急に明るくなったように、三人の若い女性が入って来たと思うと、

「今晩はどうも。」

「おや、いーさま、わたしどなたかと思ったわ。」

「みーさん、あなたは、うそつきね。」

そんななまめかしい声が、しばらくの間、村川の重い心を取巻いてうずまいた。