Japanische Klassiker mit Furigana
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だいにのせっぷん
第二の接吻
菊池 寛
Lesen Sie 第二の接吻 (だいにのせっぷん) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.960 Zeichen · 247 Bildschirme
」
宮田がいった。
「用事がある? ないでしょう。それとも倭文子さんに何かおありになる?」
村川は、あらゆる自制をもっていった。
「いいえ。ただちょっと鎌倉の友人を尋ねて来たついでに。」
「じゃ、これから鎌倉へいらっしゃるのでしょう。」
村川は、京子の顔を見た。大きい二つの眼に、恨みの色がひらめいた。
「そうです。僕はこれで失礼します。」
「どうです。麻雀でもやって、泊って行ったらどうですか、ちっとも、遠慮はいりませんよ。」
今井が、いった。
「いやちょっと急ぎますから。」
村川は、椅子から立ち上った。
「そう。じゃ、わたし下まで送って行ってあげるわ。」
村川の後から、京子は階段を降りた。だが、彼女は村川を、さんざん傷つけているだけに恐ろしかった。ちょうど手負獅子を追っている猟犬のように。階段を下り切ったとき、先に立っている村川が、クルリと向き直った。京子は少し不意だったので、ギクリとして、二三歩後へ身を退った。
「京子さん。あなたは、こんなことで僕と倭文子さんとをひき離したつもりでいるのですか。」
村川の声は、思ったより冷静だった。
「つもりではないわ。もう引き離してしまったじゃないの。