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Japanische Klassiker mit Furigana

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だいにのせっぷん

第二の接吻

菊池 寛

Lesen Sie 第二の接吻 (だいにのせっぷん) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.960 Zeichen · 247 Bildschirme

Aozora Bunko

そう思うとたちまち崖下に砕けているどうどうたる海の音が、聞えて来た。彼は、恐ろしい予感に慄えながら、階段をかけ降りた。

ドアをあけて、跣足のまま道路へ出て、左右を見ると、森戸の方へ走って行く倭文子の姿が三十間ばかり彼方の海岸に立っている街灯の下に見えた。

宮田は、すべてを忘れて追いすがった。二十間、十間、前に走っている倭文子の白たびが、土を蹴るのが見えるほどになった。

と、倭文子は、振り返って宮田を見た。彼女の身体に絶望的な容子が浮んだように思われた。

と、彼女は道の端の二尺ばかりの石堤を越えると、海岸の大きい岩の上にひらりと飛び降りた。

「あっ! いけない。」

宮田は悲鳴をあげた。

倭文子は、その大きい岩の上を這いながら、白いしぶきの散っている海波の方へ急いだ。

「倭文子さん、待って下さい。いけません! いけません!」

宮田は、石堤をまたぐと岩の上へ飛び降りた。

倭文子は、宮田が追って来るのを見ると、なおさら海へ急いだ。

「待って下さい。倭文子さん、あやまります。おねがいです。」

宮田は、必死に叫びながら、倭文子を追った。

倭文子は、もう一間ぐらいで崖の端へとどく所であった。