Japanische Klassiker mit Furigana
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だいにのせっぷん
第二の接吻
菊池 寛
Lesen Sie 第二の接吻 (だいにのせっぷん) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.960 Zeichen · 247 Bildschirme
」
「そうですか。倭文子さん。」
村川は、彼の手をすべり落ちて岩の上にうずくまっている倭文子にきいた。倭文子は恨めしそうに宮田を見た。
「はっきりいって下さい!」
「でも。」
「でも、どうしたのです。」
「でも、宮田さんが……」
倭文子は、いいにくそうに、いいよどんだ。
「馬鹿なことをいっちゃ困りますよ。倭文子さん。」
「だまっていろ! 君は。」
村川は宮田をどなりつけた。
「貴様、だまっていろ!」
「なに!」
「何だ!」
二人はつかみ合いそうな勢いを示した。
「君は、倭文子さんに失礼なことをしたのだろう。」
「馬鹿をいえ!」
宮田は必死になってどなりかえした。
「京子さんや、今井さんはどうしたのです。」
「急に東京へお帰りになりましたの。」
「あなたも、なぜ一緒にお帰りにならなかったのです。」
「でも知らして下さらないのです。」
「じゃ、あなたとこの男と二人きり残ったのですか。」
倭文子はうなずいた。
村川は、すべてが了解したようにこぶしをにぎった。
「貴様!」
村川ははげしいにくしみで、宮田を見返した。
七
「なに!」
宮田も、村川と倭文子との関係をハッキリ会得したと見え、村川に対して明かなにくしみを示した。