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Japanische Klassiker mit Furigana

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だいにのせっぷん

第二の接吻

菊池 寛

Lesen Sie 第二の接吻 (だいにのせっぷん) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.960 Zeichen · 247 Bildschirme

Aozora Bunko

だが、恐ろしさに、指をおさえることも出来なかった。

村川を組みしいた宮田は、息を切らしながら叫んだ。

「どうだい! 馬鹿! ざまを見ろ!」

村川は、苦しげにうめいていた。

「苦しいか、どうだ。もう少ししめてやろうか。どうだ、まだ抵抗するか。」

村川は、組みしかれながら、倭文子が近づいたのを知った。彼は、恋人の前で敵に組みしかれている恥が、満身の血を煮えただらした。彼は最後の力をふりしぼった。両足に力を入れると、宮田の身体を左へはね返した。その勢いで、二人はもつれ合いながら崖端の方へころげて行った。宮田の足が両方とも崖からはずれた。

「あっ!」

宮田は、おどろいて、落ちまいとしてもがいた。村川も、さすがに敵を落すまいとして、懸命に宮田の身体を支えてやった。宮田がもがけばもがくほど、宮田の身体はズルズルと岩角をはずれた。宮田に胸倉を取られている村川の身体も、ズルズルと崖端をすべった。

「あっ!」

宮田が悲鳴をあげたとき、二人の身体は、そこで一回転すると、もつれ合ったまま、四間に近い断崖を、折りしも砕け散った怒濤のしぶきの中へ、烈しい水音を立てながら転落した。