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Japanische Klassiker mit Furigana

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だいにのせっぷん

第二の接吻

菊池 寛

Lesen Sie 第二の接吻 (だいにのせっぷん) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.960 Zeichen · 247 Bildschirme

Aozora Bunko

だが、現実はちょうどその反対なのだ。

だが、二人の身の上に恐るべき事件が起っていることは、もう疑うべき余地がなかった。何の事件も起らないで宮田が洋服も着ないで、長い間帰ってこないわけはなかった。またおとなしい倭文子が、自分に無断で夜中にこの家を去るわけもなかった。

京子は自分のした悪戯半分のトリックが、案外大きい波瀾を生んだのを知ると、さすがに心の底でおののき始めていた。

「ねぇ、一枝! 今井さんの会社へ電話をかけて今井さんを呼び出しておくれ!」

彼女は、召使いにそう命じて、再び自分達の部屋へ帰って来た。そして部屋をもう一度よく見直すとストーブのふたが取りのぞかれてい、石炭の新しい灰が溢れるように残っている。

「まあ、ストーブを焚いたのね!」

「まあ!」

別荘番の女房も驚いて声を立てた。

「お前が焚いてあげたのじゃないの。」

「いいえ、ちっとも存じません。」

京子は、首をかしげた。不安が刻々に彼女の胸に食い入って来た。一枝が階下から上って来た。

「今井さんは、まだお見えになっていないそうでございます。」

「それならいい。」

京子は、そう答えると再び倭文子の寝台に近づいて、上にのっている羽蒲団をめくってみた。