Japanische Klassiker mit Furigana
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だいにのせっぷん
第二の接吻
菊池 寛
Lesen Sie 第二の接吻 (だいにのせっぷん) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.960 Zeichen · 247 Bildschirme
執事と京子と書生との三人は、小田原から自動車で、湖畔の町へ急いだ。
京子は、村川の前でしみじみ懺悔をしようと思った。半分本当の懺悔をし、それにうその懺悔を接ぎたそうと思った。そうすればどんな村川だって、自分をある程度まで、許さないことはないと思った。
箱根町へ入って、××ホテルの玄関へついたとき、一行はしずかに二階の一室へ通された。京子はさすがにその部屋の前で、身体がすくむのを覚えた。
「さあ、どうぞ。村川君も倭文子さんも同じ部屋ですよ。」
先に入った執事は、すぐ出て来ていった。京子は、震える足をふみしめて中に入った。
村川は、寝台の上に、こんこんとねむっていた。だが、その寝台ごしに向うの床の上に、白布に覆われている倭文子を見いだしたとき、「あっ!」と、声をあげた。京子はそれに走りよると、白布の上に両手をかけたまま声をあげて泣いた。
彼女の嗚咽の声は、しずかな部屋の空気の中に、二十分も三十分もつづいていた。彼女は、泣きつづけることによって、自分の良心の苛責を、どうにかこうにかゆるくすると、ようやく立ち上った。
「倭文子さんを、一緒に置いてはいけないわ。