Japanische Klassiker mit Furigana
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だいにのせっぷん
第二の接吻
菊池 寛
Lesen Sie 第二の接吻 (だいにのせっぷん) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 121.960 Zeichen · 247 Bildschirme
あなただって、立派な紳士でしょう。結婚なさる意志がなくて、処女の唇に触れていいか悪いかは、ご存じでしょう。」
村川は死人の如く、声がなかった。
「処女の唇は、貞操のしるしよ。その女の貞操の旗だわ。結婚する意志がなくて、処女の唇にふれるような男があったら、わたし他人のことだって、許しておかないわ。そんな男が、一人でも世の中に存在したら、わたし処女の神聖のために、この世の中から追い出してあげるわ。女同士の連盟を作って追い出してあげるわ、きっときっと、その男をたたき出してあげるわ。」
京子は、火のような性情の女だった。いや火というよりも、爆弾にしかけた口火のような女だった。
「わたし、何もいうことはないわ。お父さまの所へすぐいらしって下さい。そして、すぐ承諾の返事をして下さい。何をお考えになるのです。今更お考えになる権利も必要もないと思うわ。」
「京子さんゆるして下さい。」
村川は、狂気のように叫んだかと思うと、腰かけていた椅子からずり落ちて、カーペットの上に、ひざまずいた。
「どうぞ。ゆるして下さい。みんな僕のあやまちです。どうぞゆるして下さい。」
京子は、急に笑い出した。