Classici giapponesi con furigana
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めいじせそうひゃくわ
明治世相百話
山本 笑月
Leggi 明治世相百話 (めいじせそうひゃくわ) di 山本 笑月 (やまもとしょうげつ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 128.862 caratteri · 251 schermate
私は同人の案内でまず母家の拝見。二十畳ほどの広間は目の荒い別あつらえの畳、ちょうな目の厚板の縁側、なるほど団十郎好みだ。築山の松の根元には村中総出で運んだ巨大な捨石、縁先には鹿の姿を彫った高さ四、五尺の御影の手水鉢など、見るものごとに驚かされた。広い台所の天井には、例の鰹竿が十二、三本架けてあった。裏手の網倉には投網が三張も納まっている。西側の庭には温室もあり、その前の植木棚には盆栽が五、六十鉢、中に三百円も投じた「えびの巣」という名石や、二百円もする赤松の盆栽が、潮風に乾からびてる。
表門には請願巡査が二家族、二棟に住み、裏門にも植木屋と漁師の二家族が門番かたがた控えていた。これだけでも総勢十五人。
東京では釣師仲間から白鷺と異名を取った白ずくめの身支度、茅ヶ崎でもやはり白キャラコの上着を被って、持舟で件の漁師が伴をする。帰りには疲れて海岸から漁師に負さって引き揚げる。白地へ鰹の血が胸から腰の辺に点々と物凄い。知らぬ人は海で怪我をして歩けぬから負われて行くのだ、と大騒ぎをしたこともある。ともかくも釣は彼の特別の趣味であった。
格別面白いお話もなかったでしょう、という団十郎の挨拶を受けて別荘を辞したのは夕刻であった。