Classici giapponesi con furigana
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ちけむりてんめいじん
血煙天明陣
国枝 史郎
Leggi 血煙天明陣 (ちけむりてんめいじん) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 191.184 caratteri · 379 schermate
いかさま、お吉の丹前であろう、紅裏のついた丹前を、身長は並み、肉附きは以下――中肉以下に痩せていて、精悍さを想わせる体の上へ、肩からかけて羽織っていたが、それからむき出した左足に、白衣が二ところばかり巻いてあった。
二階でゴトゴト物音がした。
「また鼠め騒ぎ出したな」
いって九十郎は天井を見上げた。
「へ、やっぱり苦になると見えるね」
男の方へ睨むような、たしなめるような横眼をくれ、いくらか体をシャンと立て、気まずそうにお吉はいい、
「上がって行って叱っておいでよ」
「それよりお前こそお隣りさんへ行って、化物へお斎でも供えて来な」
九十郎は薄笑いをした。
「化物だから干乾しにもなるまい。……お前、鼠をどうする気なんだよ?」
「まあもう二、三日ああして置こう」
「送ってしまったらいいじゃアないか」
「どうせ送ることは送るんだが……」
「お前、すこうし変な気になったね」
睫毛の厚い、黒味の勝った、そうして白味の蒼澄んで見える眼、その眼でお吉は男を睨んだ。
「味な気になったねえということさ」
「いやどうしまして、そうでもない」
真ん中どころを射あてられたので、テレて九十郎はとぼけたようにいい、小さな赤い提灯によって、飾られている部屋の隅の、稲荷の神棚へ視線を投げ、